スイッチ・エアコン等の黄ばみ、諦めないで!原因と除去法を解説

こんにちは。福知山市の工務店 HORI建築 スタッフの山口です。
ご自宅を見渡したときに、「あれ?このスイッチプレート、昔はもっと白かったような…」「エアコンの色がなんだか黄ばんで見える…」と感じたことはありませんか?
毎日使っているスイッチプレート、リモコン、エアコンの室内機、インターホンなど、家の様々な場所で使われているプラスチック製品。
真っ白で綺麗だったはずなのに、いつの間にか黄ばんでしまうと、なんだか古ぼけた印象になってしまいますよね。
今回は、そんな気になるプラスチックの黄ばみの原因と、ご家庭でもできる黄ばみ除去の方法を解説します!
なぜ?プラスチックが黄ばんでしまう主な原因
「ただ汚れているだけでしょう?」と思われがちですが、実はプラスチックの黄ばみには、いくつかの原因が考えられます。
原因を知ることで、適切な対処法がわかります。
原因1:紫外線による劣化(日焼け)
最も多い原因が、紫外線による経年劣化です。
人の肌が日焼けするように、プラスチックも長年紫外線を浴び続けることで、内部の化学構造が変化し、黄ばみを引き起こします。
特に窓際に設置されたエアコンや、日の当たる壁のスイッチプレートなどは、この影響を受けやすい場所です。
原因2:熱による変化
プラスチックは熱にも弱い素材です。
家電製品が発する熱や、調理中のコンロ周りの熱などが長時間加わることで、素材が少しずつ変質し、黄ばみの原因となることがあります。
原因3:プラスチック自体の化学変化(酸化)
少し専門的な話になりますが、プラスチック製品には、素材を安定させるための「酸化防止剤」という添加物が含まれています。
この添加物が時間と共に化学変化を起こし、それ自体が黄色く変色してしまうことがあります。
これはプラスチックの表面だけでなく、内部から変色しているケースです。
原因4. 汚れの付着
キッチン周りであれば油汚れ、喫煙されるご家庭であればタバコのヤニが、プラスチックの表面に付着して黄ばみの原因となります。
これらは表面の汚れなので、比較的落としやすい黄ばみと言えます。
【レベル別】プロが教える!プラスチック黄ばみ除去術
原因がわかったところで、いよいよ実践編です。黄ばみのレベルに合わせた対処法をご紹介します。
※作業を始める前に、必ず目立たない場所で試してから、自己責任で行ってください。
※また、家電製品の清掃の際は、必ず電源プラグを抜いてから作業しましょう。
レベル1:表面の軽い黄ばみ・汚れに
まずは、比較的簡単な表面の汚れが原因の黄ばみから。
中性洗剤で拭き掃除
食器用洗剤などの中性洗剤をぬるま湯に溶かし、柔らかい布に含ませて固く絞ってから拭き上げます。
仕上げに水拭きと乾拭きをすれば、油汚れや手垢による黄ばみはかなり改善されます。
メラミンスポンジで優しくこする
洗剤で落ちない場合は、メラミンスポンジが有効です。
少量の水を含ませて、黄ばんだ部分を優しくこすってみましょう。
【注意点!】 メラミンスポンジは、非常に細かい研磨剤で表面を薄く削って汚れを落とす仕組みです。
強くこすりすぎると、プラスチックの光沢がなくなったり、細かい傷がついたりする原因になります。
必ず優しく、様子を見ながら使ってください。
レベル2:内部からくる頑固な黄ばみに!「漂白パック」
紫外線や化学変化による、素材内部からの頑固な黄ばみには、少し本格的な方法を試してみましょう。プロも実践する方法です。
用意するもの:
・酸素系漂白剤(液体タイプ):衣料用の「ワイドハイターEXパワー」などが代表的です。
・キッチンペーパーやティッシュ
・ラップ
・ゴム手袋
【実践手順】
1.安全の確保と準備
ゴム手袋を着用します。可能であれば、スイッチプレートなどを壁から取り外します。
(※電気工事の資格がないと分解・再設置ができないものもありますので、無理は禁物です!)
2.漂白剤を塗る
黄ばんだ部分に、酸素系漂白剤を直接塗るか、ハケなどを使って丁寧に塗り広げます。
3.パックする
漂白剤を塗った上からキッチンペーパーを貼り付け、乾燥しないようにその上からさらに漂白剤を染み込ませます。
最後に、全体をラップでぴったりと覆い、漂白剤が蒸発するのを防ぎます。
4.日光に当てる!
ここが最大のポイントです!ラップでパックしたまま、半日~1日ほど直射日光に当てます。
酸素系漂白剤は、紫外線と反応することで漂白効果が飛躍的に高まります。
5.洗い流して乾燥
時間が経ったらラップとキッチンペーパーを剥がし、水で漂白剤をきれいに洗い流します。
その後、柔らかい布で水分をしっかり拭き取り、よく乾燥させれば完了です。
驚くほど白さが蘇ることがあります。
レベル3:何をしてもダメだった時の最終手段
レベル1、2の方法を試しても黄ばみが取れない…。
そんな時は、黄ばみを「消す」のではなく、「削る」または「覆う」という最終手段に挑戦してみましょう。
その1:研磨剤(コンパウンド)で磨き上げる
ホームセンターなどで手に入るプラスチック用のコンパウンド(研磨剤)を使います。
これは、黄ばんでしまったプラスチックの表面をミクロン単位で薄く削り取り、内側のきれいな層を出す方法です。
柔らかい布に少量のコンパウンドを取り、円を描くように優しく磨き上げてください。
ただし、これもメラミンスポンジ同様に「削る」作業です。
やりすぎると素材を傷めるので、慎重に作業を進めましょう。車のヘッドライトの黄ばみ取りなどが、同じ原理です。
その2:塗装して新品同様に!
黄ばみを落とすことを諦め、上から塗装して隠してしまう方法です。
DIY上級者向けですが、成功すれば新品同様の見た目にできます。
作業箇所以外が汚れないように、マスキングテープや新聞紙でしっかりと養生し、塗料の密着を良くするための「プライマー(下地剤)」をスプレーします。
プライマーが乾いたら、お好みの色のプラスチック用スプレー塗料で塗装します。
一度に厚塗りせず、「薄く塗って乾かす」を数回繰り返すのが、ムラなく仕上げるコツです。
換気も忘れずに行ってください。
まとめ:諦めていた黄ばみも、スッキリ解決できるかもしれません
お家のプラスチックの黄ばみは、見た目の印象を大きく左右します。
「もう古いから仕方ない」と諦めていたその黄ばみも、原因とレベルに合った正しい対処をすれば、また元の白さを取り戻せるかもしれません。
簡単な拭き掃除から、漂白パック、そして最終手段の研磨や塗装まで、様々な方法があります。
ご自身のスキルや黄ばみの状態に合わせて、ぜひDIYに挑戦してみてください。
自分で手をかけた分、お家への愛着も一層深まるはずです。
安全には十分注意して、お家のメンテナンスを楽しんでみてくださいね。